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このサブセクション,すなわちクラスF01からF04,の利用のための手引き
以下の注は,この部分の分類体系の利用を助けるためのものである;これらはいかなる場合にも分類体系を変更するものとして解釈すべきではない。
1.このサブセクションにおいては,“機関”または“ポンプ”を明示するサブクラスまたはグループは,他に特に分類されない限りそれらの操作方法を包含する。
2.このサブセクションにおいては,下記の用語または表現は以下に示す意味で用いる:
 ・“機関”は流体エネルギを連続的に機械的動力に変換する装置を意味する。それ故,この語はそれ自体で,たとえば蒸気ピストン機関,蒸気タービン,または,内燃機関を含むが,一行程装置を除外する。“機関”はまた,それが特に計器に用いるのに適しているものを除き計器の流体作動部分をも包含する;
 ・“ポンプ”は機械的または他の手段によって流体を連続的に押し揚げ,押圧し,圧縮または排出する装置を意味する;そしてこの用語はファンまたは送風機を含む;
 ・“機械”は同様に機関およびポンプであり得る装置を意味し,かつ機関に限定された装置またはポンプに限定されたものを意味しない;
 ・“容積形”は,作動流体エネルギの機械的エネルギへの変換およびその逆の変換において,作動流体の内容積変化が機械部材の変位に相当し,流体の動的影響が重要でないエネルギ変換方法を意味する;
 ・“非容積形”は,作動流体エネルギの運動エネルギへの変換によって,作動流体のエネルギを機械的エネルギに変換する方法を意味する;その逆の変換の場合も同様である;
 ・“揺動ピストン機械”とは流体と係合する仕事伝達部材が揺動する容積形機械を意味する。この定義は機関またはポンプに同様に適用する;
 ・“回転ピストン機械”とは流体と係合する仕事伝達部材が固定軸のまわりに,もしくは円または同様の軌道に沿って移動する軸のまわりに,回転する容積形機械を意味する。この定義は機関またはポンプに同様に適用する;
 ・“回転ピストン”とは回転ピストン機械の仕事伝達部材を意味し,適当な形式のもの,例.歯車のようなもの,でよい;
 ・“共動部材”とは揺動ピストンまたは回転ピストンと,駆動作用またはポンプ作用を補助する他の部材,例.作動室壁,とを意味する;
 ・“共動部材の運動”は,相対的,すなわち,たとえ文面上は“回転軸”とされていても,共動部材の一方は静止していることもあり,両方とも動くこともあると解釈すべきである;  ・“歯または歯に相当する部分”とは突出部,突起部,または係合部を含む;  ・“内部軸”形式とは内外の共動部材の回転軸がつねに外側部材内にあることを意味する,例.環状歯車の内歯とかみ合うピニオンと類似の態様であるもの  ・“自由ピストン”は行程の長さがそれによって駆動される部材によって限定されないピストンを意味する;  ・“シリンダ”は容積形作動室一般を意味し,そしてこの用語は円形断面のシリンダに限定されない;  ・“主軸”はピストンの往復運動を回転運動にまたはその反対に変換する軸を意味する;  ・“設備”は機関と機関を運転するのに必要な付加的装置を一緒にした意味である。たとえば,蒸気機関設備は蒸気機関および蒸気発生装置を含む;  ・“作動流体”はポンプにおける被駆動流体または機関における駆動流体を意味する。作動流体は圧縮性流体と呼ばれる圧縮性のガス体,例.蒸気,または液体でありうる。あるいは圧縮性流体と液相の共存も可能である。  ・“蒸気”は凝縮性蒸気一般を含み,また“特殊蒸気”は水蒸気以外の場合に用いる;  ・非容積形機械または機関に適用される“反動形”は圧力―速度変換が完全にまたは部分的に回転子において行なわれる機械または機関を意味し;回転子内における圧力―速度変換が全くないかわずかである機械または機関は“衝動形”と称する。 3.このサブセクションにおいては:  ・周期的に作動する弁,潤滑,ガス流消音器もしくは排気装置,または冷却はそれらの記述された応用に関係なくF01L,F01M,F01N,F01Pに分類する。ただしその分類の特徴がその応用に独特のものであるならば,その場合F01ないしF04の関連したサブクラスのみに分類する;  ・機械または機関の潤滑,ガス流消音器もしくは排気装置,または冷却はF01Bに分類される蒸気機関に特有なものを除いてF01M,F01N,F01Pに分類する。 4.このサブセクションを十分に理解して利用するため,この骨格をなす,F01B,F01C,F01D,F03BおよびF04B,F04C,F04D,に関するかぎり  ・この分類表に存在する原則;  ・その要求する分類の特徴;および  ・その補足 を記憶しておくことが肝要である。   i.原則    これは上に挙げたサブグラスに本質的に関連している。より限定された事項を包含する他のサブグラス,特にF02のものはここで考慮しない。    各サブグラスは基本的に装置(機関またはポンプ)の類を包含し,また拡張によって同種の“機械”を同様に包含する。それ故に一方が他方より,より一般的性質を有する,2つの異なった主題は同じサブグラスに包含される。    サブクラスが包含する2つの異なった主題の範囲をこえて,サブクラスF01B,F03B,F04Bはさらに関連した類での異なった種類の装置に関係する他のサブクラスに関して一般性を有する。    この一般性は,つねに同じサブクラスに関するものを除いて,異なった2つの主題の取り扱いに対しても同様に適用する。    それ故,F03Bはその機械を扱う部分においてF04B,F04Cに関する一般的クラスとして,および,その機関を扱う部分においてF03Cに関する一般的クラスとして考えられるべきである。   ii.特徴    a.サブグラスの主要な分類の特徴には機械;機関;ポンプの3つの可能性がある装置を級付けしていることである。    b.上記のごとく,“機械”はつねに他の2つの一方と関連している。これらの主分類は装置の一般的作動理論に従って:容積形;非容積形に再分類される。    c.容積形装置は作用理論を奏功する方法,すなわち,装置の種類に従って:単純往復ピストン;回転または揺動ピストン;その他にさらに再分類される。    d.他の分類の特徴は,すなわち:液体および圧縮性流体;圧縮性流体;流体の3種の装置が可能である,作動流体に関するものである。   iii.補足    これは,装置または作動流体の種類に関し考慮のうえ特徴に従って,上に挙げたサブクラスの対との関連において存在する。    種々の原則,特徴,補足と関連するサブクラスが下記のサブセクション内の索引に示されている。 次のようなことが索引から理解される。 ・与えられた類の中の同種の装置に対して,“作動流体”の特徴が関連している:   F01BおよびF04B 機械   F01CおよびF04C 機械   F01DおよびF03B 機械   F01BおよびF03C 機関   F01CおよびF03C 機関   F01DおよびF03B 機関 ・同じ種類の作動流体に対して,“装置”の特徴が相対的一般性から考えて同様にサブクラスに関連する。
機械
 容積形
 回転または揺動ピストン
  液体および弾性流体または弾性流体 F01C
  流体のみ F04C
 往復ピストンまたはその他
  液体および弾性流体または弾性流体 F01B
  流体のみ F04B
 非容積形
  液体および弾性流体または弾性流体 F01D
  流体のみ F03B
機関
 容積形
 回転または揺動ピストン
  液体および弾性流体または弾性流体 F01C
  流体のみ F03C
 往復ピストンまたはその他
  液体および弾性流体または弾性流体 F01B
  流体のみ F03C
 非容積形
  液体および弾性流体または弾性流体 F01D
  流体のみ F03B
ポンプ
 容積形
  回転または揺動ピストン F04C
  往復ピストンまたはその他 F04B
 非容積形 F04D